大間原発

 3日、函館市は、電源開発(Jパワー)が大間町に建設中の大間原発をめぐり、原発の建設中止や、原子炉設置許可の取り消しを求め東京地裁に提訴しました。

 自治体による原発差し止め訴訟は初めてのことです。

 函館市と大間市は津軽海峡を挟んで向かい合い最短で23kmの距離しか離れていません。

 

 函館市の一部は防災対策の重点区域の30km圏に入ることから、『万が一、大間原発で過酷事故が発生すれば、27万人超の市民の迅速な非難は不可能。市が壊滅状態になる事態も予想される』と訴え、『市には、市民の生活を守り、生活支援の役割を担う自治体を維持する権利がある』と主張。

 立地市町村とその都道府県には、建設に対する同意手続きがあるが、函館市にはない事を問題視している。

 同意手続きの対象に30km圏の函館市も含むるべき。

 国が2008年4月に出した大間原発の原子炉設置許可は、フクシマ原発事故以前の基準で不備があり、許可も無効と指摘しています。

 

 大間原発は、使用済み核燃料から取り出したプルトニウムとウランを混ぜたMOX燃料を100%使う世界初の『フルMOX原発』で、万が一の事故の際の危険性は通常の原発の比ではありません。

 さらに、Jパワーはこれまで原発を建設し運転した経験がありません。


 この世界初と企業初の技術が、3.11フクシマの原因も明らかになっていない中での建設・運転には、何をそこまで突き進める根拠があるのかも知りたいところです。

 

 大間原発の建設再開は民主党政権時にすでに行われていることで、原発の輸出についても民主党執行部は消極的容認と訳のわからない表現で賛成する事となっています。

 

 エネルギーが必要なことは共通認識と考えますが、人類がコントロールできないエネルギーを将来にツケを回すことを前提に利用することには賛成できません。

 

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コメント: 1
  • #1

    ami (日曜日, 13 4月 2014 14:10)

    広河隆一『チェルノブイリ報告』(岩波新書、1991年)
    「1989年、90年、91年の取材で、はっきりと変化を感じたことが一つある。
     あれほど多くの医者や政府関係者が言っていた「放射能恐怖症」という言葉が
     次第に聞かれなくなったことである。放射能恐怖症というのは、すべての病気 を、
     放射能のせいにしたり、放射能が恐ろしいあまり、気のせいで病気になってしまうことを言う。
     政府側や医者たちは、住民の病気の報告を根も葉もないもの だと打ち消すときに、
     ひんぱんにこの言葉を用いた。しかしその後当局側も、事態の恐ろしい広がりを、
     少しずつ認めざるをえなくなってきた。l人々が息を潜め て、なすすべなく、
     ことのなりゆきを見ているという状態のなかで、少しずつこの言葉が
    意味を失っているのかも知れない」

    この言葉を残しておきましきょう