学ぶ防災『田老』

 行政視察日程3日目の30日は午前に宮古市田老地区の『学ぶ防災』を体験研修しました。

 

 宮古観光協会では,東日本大震災で甚大な被害にあった田老地区の現状を、第1防潮堤に上がって災禍の記録や後世への教訓を伝えることで、防災意識を高めていただくことを目的に、4月から大震災被災地の田老を案内しており、今回はその体験をさせていただきました。


 集合場所は第1防潮堤の船の舳先の部分でしたが、行く前は、道路ももう少しはっきりしているイメージだったのですが、津波に呑まれ、瓦礫が片付けられた状態の街並みは渡された地図では到底想像できないもので、危うく通り過ぎるところでした。

 それでも、何とかたどり着いたのは、私どものようなものでも来ることを待っている方たちのお導きだったかもしれません。


 この学ぶ防災は、先月の9月16日で来客数が1万人を突破したということで、総延長2.433mあった防潮堤に登っての説明と、第一防潮堤の外側にある『たろう観光ホテル』の社長さんが撮影した津波が来た瞬間の映像を見せていただきました。
 これは、ホテルの6階から撮影した津波の映像で、報道関係者、マスコミ未公開のここでしか見ることができない映像として、津波の恐ろしさを実感させられました。

 ガイドには二人の女性がついていただき、自らが被災し、職を失ったところだったところを、このガイドとして働かせていただいていること、田老の津波への高い防災意識と、その反面の防潮堤への過信など、胸を締め付けられるお話を聴かせていただきました。

 犠牲になられた方に心よりご冥福をお祈りし、今なお復旧の途上にある方々にお見舞い申し上げます。


 被災地の復興は今後共、皆が忘れないことが何よりも大切です。